総再生数、8.5万回!動画で共感性を広げる、非営利団体のYouTube施策とは?
京都のママたちによる福島の母と子どもを応援する非営利団体「ミンナソラノシタ」。
原発事故後、森林の除染はできない・小児甲状腺ガン増加等々、我が子の将来を不安に思う福島の母と、自然体験が減ってしまった子どもたちに、
心身共にリフレッシュしてもらう「幼稚園留学」と、福島近郊の放射線量の低い場所に宿泊・自然体験施設「こどもの家」、防災教育を届ける活動をしています。
今回、活動の認知を広げていくため、RICE PEOPLEと共同で、社会問題の現状や解決するアプローチ方法を発信する動画クリエイターを起用した、SNS動画制作プランを実施。
実施にあたる背景と、その施策の効果について、お話を伺いました。
3児の母である林は、2012年、子どもの幼稚園の取り組みをきっかけに福島の原発により母子が直面している現状について知る。
それをきっかけに東日本大震災・原発事故後の福島の状況を広く知り、福島だけの問題ではないことと、今の社会をつくってきた一大人としての謝罪もこめて2013年ミンナソラノシタを設立。2014年から京都の幼稚園が主催する福島の母子の心身リフレッシュを目的とした幼稚園留学に、母子のサポート役として関わる。2017年には幼稚園留学を主催し、2020年にはミンナソラノシタ福島支部を設立。
―RICE PEOPLEとの施策実施に至った経緯は何だったのでしょうか?
ミンナソラノシタは、東日本大震災で未だに元の生活に戻れていない、福島の子どもたちや親の応援をし続ける、非営利団体です。
所属メンバーは、子持ちのママがメイン。約15名のボランティアメンバーとともに、活動を続けています。
昨年は、東日本大震災から10年目の節目であり、より多くの人に福島を忘れないで欲しい・私たちの取り組みを届けたいという思いから、
福島の母子の笑顔の一助になる企画「スマイルボタンプロジェクト 3.11プロジェクト」を実施しました。
ただ、非営利団体のため、リソースが限られていたことや、プロモーションに関する知見があるスタッフがいなかったこともあり、プロジェクトの認知を広げることに苦戦していました。
そんな時、動画クリエイター「くわまん」さんの動画をたまたま見て、この人に私たちの紹介動画を作成してもらいたいと、感じました。
調べていく中で、RICE PEOPLEの「SNS発信動画プラン」でくわまんさんとのタイアップ動画を制作できることを知り、依頼をさせていただきました。
―環境や貧困、地方創生などさまざまな社会問題の発信をされている「くわまん」さんですね!
そうです!これまでの動画を拝見しましたが、魅力的な動画が多かったです。
難しく、わかりにくいイメージがある社会問題を、わかりやすく、興味を持ちやすい形で発信されていると感じました。
動画での発信により、「共感」が生まれ、応援者が広がっていくと期待を持ったことを覚えています。
―実際発信いただいた動画を視聴した感触はどうでしたか?
そうですね。わかりやすく、簡潔に、私たちの取り組みを紹介いただけたのが嬉しかったです!
特に、ミナソラの応援者の人から、「ミナソラの活動内容がようやくわかりました(笑)」との声をたくさんいただきました。
約4分という短い時間で、福島の現状や私たちの取り組み、立ち上げの背景などをわかりやすくまとめて紹介いただけたからこその反応だったと思います。
―結果として、どれほどの変化があったのでしょうか?
FacebookやYouTubeを通して、計8.5万回の再生数となり、大きな反響がありました。
私たちの発信ではリーチできなかった人たちに情報を届けることができたため、私たちの活動に対して、様々な意見もいただきました。
震災から10年が経ち、年々福島や原発に関する話題が少なくなっている中、今回の動画を通して、福島や原発について考えるきっかけを届けることができたからだと感じています。
今回の施策を通して、動画コンテンツの可能性をすごく感じました!
―その後よかった点は他に何かありますか?
公式HPに動画を掲載できた点ですね。
HPの閲覧者に対しても、これまで以上に、私たちの活動や魅力を伝えることができています。自分たちの活動の魅力を自分自身で発信しても、信ぴょう性に欠ける面もありますが、
第三者視点で紹介していただけたことで、説得力も増したように感じています。
改めて、自分たちの紹介動画があることの強さを感じています。
―今後何か検討されていることはありますか?
「スマイルボタンプロジェクト 3.11プロジェクト」は、毎年3月に実施します。
さらに認知を広げていくために、動画以外のプランも検討しながら、今後もプロモーションは実施したいと考えています。
―お話をお聞かせいただきありがとうございました!
〈取材・文=RICE PEOPLE 編集部/写真=ご本人提供〉
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