クラウドファンディングのPRにインフルエンサーを起用する3つのポイント
資金調達のメジャーな選択肢となったクラウドファンディング。上手く活用すればインターネットを介し、多くの人からの支援を集めることができるサービスですが、目標支援額を達成するためにはPRやマーケティングの視点が欠かせません。
このコラムではPRの一つの手段として、「インフルエンサー」の起用がクラウドファンディングを広げていく上で有効かどうかを考察。また効果を高めるために必要なポイントを紹介しています。
クラウドファンディングのPR支援やコンサルティングに関するご相談はこちら
目次
1.クラウドファンディングとは
クラウドファンディングとは、インターネットを通して自分のやりたいことや夢を発信し、想いに共感をした人から資金を募る仕組みです。その目的は新商品の制作から、社会貢献活動、新規事業立ち上げ等幅広く、様々な用途に利用されています。
クラウドファンディング自体は2000年代にアメリカで誕生し、その後市場を拡大。アメリカやイギリスでは資金調達の一般的なものとして社会に定着しています。ここ日本でも2011年3月にクラウドファンディングサイト「Ready for」が誕生し、以降様々な分野に特化したクラウドファンディングのサイトがリリースされ、市場が年々拡大しています。
2.クラウドファンディングのPR方法
いかにプロジェクトに共感を呼ぶことができるか、また、いかにプロジェクトを知ってもらうことができるかといった、PR・マーケティングの視点がクラウドファンディングには欠かせません。クラウドファンディングをPRする3つの方法を紹介します。
(1)SNSを活用する
プロジェクトをクラウドファンディングのサイトで公開をするだけでは、プロジェクトページに訪問するユーザー数を増やすことができません。まずお金をかけずに、真っ先に取り組むことができるのが「SNSの活用」です。
どのようなビジョンを持ち、どのような魅力があるのか等、プロジェクトに関するメッセージを発信し、SNS上で繋がりがあるユーザーをプロジェクトページに誘導しましょう。
その際に気をつけたいのが、クラウドファンディングのタイトルとアイキャッチ画像です。
分かりやすく、何をするために取り組んでいるプロジェクトかが伝わるかどうかを意識してタイトルは設定しましょう。またアイキャッチ画像は、興味を惹くキャッチコピーを入れる、インパクトのある画像を使用する等、視認性を意識して設定する必要があります。
(2)広告を活用する
クラウドファンディングには、「トップページに掲載する」「SNS広告に表示させる」「ニュースレターで配信する」等、広告メニューを用意しているサービスもあります。
広告を出稿することで、あなたのプロジェクトが表示されるインプレッション数を確実に上昇させることができます。また費用感も2~5万円から利用できるものもあり、利用しやすいところも利点です。
一方でインプレッションが増えるからと言って、必ずしもクリックされる数が増加するわけではありません。プロジェクトのタイトル、アイキャッチ画像の設定がターゲットに上手く訴求できていない場合はクリック数が増加せず、支援にもつながらない可能性があります。
また広告に対してネガティブな印象を持つ消費者も少なくなく、「インプレッションが増える」=必ずしも「支援が増える」わけではないことを理解する必要があるといえるでしょう。
■参考記事
【91%が不愉快と回答】どんどん過激になっていくSNS広告。若者は外見コンプレックスを取り上げた広告をどう感じているのか?〈実態調査〉
(3)インフルエンサーを起用する
SNS上での影響力を持つインフルエンサーにPR投稿を依頼することで、クラウドファンディングの認知を広げることが可能です。
利点としては、第三者視点からの言葉でプロジェクトを紹介してもらえることです。前述の通り、広告に対して嫌悪感を持つインターネットユーザーも少なくない中で、インフルエンサーの声を通じてプロジェクトを届けることで、広告よりも興味を持ってもらえる可能性が高まります。
一方で影響力があるからといって、戦略無しにインフルエンサーがただ投稿をすれば認知が広がり、支援に繋がるかといえば、そこまで単純なものでもありません。
依頼するインフルエンサーや、投稿内容、投稿するタイミング等を考え、PR投稿に対しての成果が得られるように設計する必要があります。
クラウドファンディングのPR支援やコンサルティングのご相談はこちら
3.インフルエンサーPRの3つのポイント
インフルエンサーによるPR施策を実施するには、効果を高めるための設計が必要です。
クラウドファンディングのPRにインフルエンサーを起用する場合、事前に考慮しておきたいポイントをご紹介します。
(1)依頼するインフルエンサーは適正か
インフルエンサーにPR投稿を依頼するときに、インフルエンサーの日ごろの発信と、PR投稿のテーマが一致しているかどうかは非常に重要な視点となります。
ただフォロワー数が多いからという理由で、相関性の無いインフルエンサーに発信を依頼しても、フォロワーはPRのための投稿であることに気づき、投稿に対してのエンゲージメント(反応)も得られなくなってしまいます。
発信を依頼したいプロジェクトの内容とテーマが一致するインフルエンサーをキャスティングするように注意しましょう。
(2)投稿時期は適正か
インフルエンサーによるPR投稿であなたのプロジェクトを初めて知るSNSユーザーは、基本的にプロジェクトの背景や、これまでの活動等を全く知らない状態の人たちです。そういった新規ユーザーを認知で終わらせず、関心、支援というステップに繋げていくためには、認知をしてもらうタイミングも非常に重要となってきます。
例えば、あなたが見ず知らずのクラウドファンディングを知ったとして、ページを見たときに支援者数や支援額が少なかったらどういう印象を受けますか?
「あまり人気のないプロジェクトなのかな?」というように、興味を持ったり、支援をしたりすることへの自信を持ちづらくなってしまうのではないでしょうか?
クラウドファンディングでは認知施策をする際の適切なタイミングとして、ある程度の支援者や支援額が集まったタイミングで実施することが望ましいです。また残り1週間といった、短い期間で認知施策をすることで「今支援しないとプロジェクトが終了してしまう」といった動機づけを生むことにも繋がります。
上記の理由からインフルエンサーへのPR投稿を依頼する場合は、プロジェクト期間の中盤~終盤が望ましいと言えます。
(3)SNSは運用されているか
前述の通り、インフルエンサーによるPR投稿であなたのプロジェクトを初めて知るSNSユーザーは、基本的にプロジェクトの背景や、これまでの活動等は全く知らない状態の人たちです。
プロジェクトに対して共感性がとても高い、リターンの商品力が高いといった場合は、新規ユーザーでもすぐに支援に繋がり得ますが、一方で認知から支援までのアクションが、時間を要するケースも少なくありません。
認知をした際に「興味はあるんだけど、支援するかどうか迷うな」といった感情になったユーザーを、つなぎ止め、支援につなげる上で、SNSの運用がとても重要です。
インフルエンサーに投稿を依頼する際、投稿内で公式SNSアカウントをタグ付けし、フォローを促してもらうことで、支援までつながらなかったユーザーをフォロワーとしてつなぎ止め、継続的に発信することが可能です。
また公式アカウントに流入した際に「支援しました!」「応援しています!」といったコメントが多数引用リツイートやシェアで紹介することで、プロジェクトへの信頼感や共感を引き上げることにも繋がります。
インフルエンサーへのPR投稿を依頼する場合、必須ではありませんがSNSアカウントの運用を整えておくことで、さらに効果を高めることができます。
4.インフルエンサーにPR投稿を依頼する
サステナブルやSDGs、社会課題の発信に取り組む発信者「エシカルインフルエンサー」が600名以上所属するプラットフォームを運営する「RICE PEOPLE」。
そんなRICE PEOPLEでは、ソーシャルグットやSDGsなどの社会性に特化したクラウドファンディングのPR支援を承っています。
(1)インフルエンサーキャスティングプラン
クラウドファンディングのリリースから終了までにかけて、エシカルインフルエンサーを起用したPR投稿を発生させるプランです。クラウドファンディングが扱うテーマに沿ったインフルエンサーをキャスティングし、投稿のディレクション、成果レポートの制作までを請け負います。
(2)コンサルティングプラン
インフルエンサーのキャスティングに加え、ソーシャルグッドに特化したクラウドファンディングに携わってきた専門スタッフが、企画の立案からプロジェクト終了までのコンサルティングを請け負うプランです。これまで様々なソーシャルグッドな企画に携わってきた知見を元に、クラウドファンディングの実行を伴走いたします。
これまで様々なSDGs、社会課題をテーマにしたクラウドファンディングのPR支援に携わってきた経験を元に、クラウドファンディングのサポートをさせていただきます。
まずはご相談を受け付けていますので、ご希望の方は下記よりお気軽にお問い合わせください。
クラウドファンディングのPR支援やコンサルティングのご相談はこちら
5.まとめ
資金調達の方法として日本社会にも定着してきたクラウドファンディング。多額の資金を集める上では、PR・マーケティング視点での戦略が必要不可欠です。
プロジェクトを多くの人に知ってもらい、共感を高め、支援につなげていくために、インフルエンサーを起用したPR企画を検討されてみてはいかがでしょうか?